ファンドを活用した事業承継

ファンドを活用した事業承継

金融

ファンドを活用した事業承継の有効事例

ここまで、事業承継にはファンドの活用が有効な選択肢であることをお伝えしてきました。
最後に、ファンドを活用した事業承継の事例についてご紹介します。

ファンドは会社の将来を切り拓くためのソリューション

前ページで言及したように、ファンドが関与する際に、EXITまでの関与方針とEXITプランの明確化をあらかじめ実施しておくことが、ファンドを活用した事業承継を成功へと導くポイントになると考えられます。
これを踏まえて、最後にファンドの有効活用事例として、2つのケースを紹介します。

後継者が存在し、将来的に当該後継者がファンドの出資金の買い戻しを希望するケース
このケースにおいては、ファンドと当該後継者との間で、買い戻しの希望時期や希望価格、それらを実現するために必要となる会社の運営体制や事業計画について、ファンドの関与前に双方で認識合わせを行い、それを契約などに落とし込んでおくことで、ファンドのEXITプランがブレることなく達成される環境ができます。
また、ファンドが無事にEXITした後は、会社の議決権はすべて後継者が有することになり、完全な事業承継が実現します。

会社のビジネスモデルが安定しており、EXITはIPOを希望するケース
IPO(新規上場)を実現するに際しては、会社としての安定性や成長ストーリーを実現していくほかに、監査法人による監査や経営管理体制の各種整備などの型にはまった対応が求められるため、相応の時間と手間がかかります。
この点、ファンドの関与前にIPOをEXITプランとして希望する旨を明確化させておくことで、そもそもIPO支援を得意とするファンドを招聘することができ、それによってIPO実現の蓋然性も高められます。

上記のケースはほんの一例に過ぎず、事業承継の実務においては多種多様なシーンでファンド活用の事例が聞こえています。
ひと昔前は、ファンドの機能が広く認知されておらず、「ファンド=ハゲタカ」というネガティブなイメージが先行していましたが、最近ではそのようなイメージも払拭され、ファンドが市民権を得つつあります。

今後ますます増加していく事業承継の現場において、会社の明るい将来を切り拓くための一つのソリューション手段として、ファンドが有機的に活用されていく場面が増えていくことを切に願っています。